【代表の想い】vol.23[泉区 K邸植栽・園路工]


皆様こんにちは。清水園でございます。

世相から、皆様ご自宅でお仕事をなさることや過ごされる時間も増えておられることとお察し致します。本日お話いたしますのは、そんな自宅・家庭にまつわるお話です。


造園のお仕事と言いますと、もちろん家の外での内容がほとんどです。一度お庭の作庭を手がければ、剪定などで繰り返しご指名いただくことも多く…中には50年来のお付き合い、というお客様もございます。

とはいえ、工事での二期工事というケースもあるのですが「泉区K邸は、初めて私が造園での二期工事として手掛けた現場でした。」と代表。


「K邸のお庭には、もともと立派な藤棚がございました。ですが、庭にあるものの手入れというのはやはり大変なもので…隣に植えられた紅葉に蔓が絡んでしまったり、いよいよ腐ってしまったり…と、家主の方も ’もう限界です’ と相当参っておられた中で、植栽工事のご依頼をいただきました。」


なるほど…確かに当初は気に入って設置したものでも、状況や環境によっては合わなくなるものも出てきます。代表は藤棚の処分に合わせて藤の木も処分されたのだそう。


「写真でご覧いただけるように、藤棚の分ぽっかりとスペースが空いてしまったのでそこに植栽を施しました。また、当初 ’花壇が欲しい’ というご要望も頂いていたので、枕木を使用し花壇も作成致しました。」


お庭でのガーデニングが楽しくなりそうな仕上がりですね。お写真を拝見しながらふと…普段代表がお仕事では使われない種類の石があるなということに気づきます。


「玉石ですね。私は日頃石積みを中心とした大きな現場を手掛ける事が多いので、こういった小さく可愛らしい石を現場で使用することはほとんどありませんでした。実際に、玉石を使用したのはこの現場が初めてでした。」


しかしながら、丸い石が凸凹とせずに並んでいるのは不思議です…

「そうなのです、実はこれが以外にも困難な作業となってしまいました…玉石が表面で凸凹としないよう、また蹴飛ばしても動かないようにするために、地面に穴を掘って一つずつ石を配しております。」

なんと…可愛らしい仕上がりとは裏腹に、そのように手の混んだことがなされていたのですね。


とはいえ、この丁寧な仕事が功を奏し二期工事へと繋がってまいります。

「第一期が11月・12月頃…寒い季節でした。工事が完了した後、家主の奥様が渡り廊下代わりに地面にブロックを置かれていたんですね。玉石の並べ方も気に入っていただけたようで、現状ブロックとなっている渡り廊下を同じ玉石で手掛けることとなりました。

技術や成果を気に入っていただき、さらに次のお仕事へと繋がるというのはやはり嬉しくとてもやりがいがありますね。」


さて、第二期は翌年3月頃執り行われたそうで。


「こういった現場で悩ましいのは排水のとりかたです。学校や公の場と違い排水口のサイズが小さいので、水がそこに流れていくように砂で目土を行い、排水勾配をつけました。

前回気に入っていただけた玉石での施工は、奥様が渡り廊下代わりにされていたブロック部分に玉石を半円状に並べ、第一期工事で作成した部分に繋げました。


また、植栽の足元が若干寂しい印象もありましたので…芝生との区切りをつける目的もあって玉石を並べていきました。」


実際的にも装飾的な側面でもこだわりを感じられる現場ですね。一期工事後のお写真と見比べますと、玉石が配されている分お庭が一気に華やいだ印象なのも特徴的です。


「この現場を改めて手掛けるにあたって、’庭は誰のものなのか’というところを念頭に置いておりました。と申しますのも…一般的にお家やそれに付随するお庭は、そこの’亭主のもの’や昔ですと’庭師のもの’と思われがちです。現在では実際にそこには’家族’で時を共に過ごし、ご主人が外でお仕事に出られる場合には奥様がお家にいらしゃいます。そう…お家に一番長くいるのは奥様なんです。」


確かに…この頃は自宅で仕事をされる方も増えているのでご実感いただける事も多いかと思います。お家にいる時間が長い分、そこがより快適で愛することのできる環境であること…ふと窓の外を眺めたときのお庭の景観というのは、非常に重要のように感じます。


「そうですね。ですので、私としてはその’奥様が気に入ってくれるお庭に仕上げること’が、これからの庭造りには必要なのではないかと感じております。

また、ある程度の隙間を残して’自分で手を入れられるようにしておくこと’もポイントです。奥様が庭に出られて、最低限のことをしていただかなければきれいな庭を常に保つことは出来ません。奥様方に好まれる庭を作る…いわゆる’お客様参加型’の庭を作ること。この現場ではそういった事を心がけていました。」


嬉しいことに、それまでほとんどお庭に出られなかった奥様も、施工後は積極的にお庭に出られて草花の手入れをされているとの事。芝生も愛犬が楽しく遊び回っているそうです。


「皆さんお家を建てられる時には、どうしても家の中が中心で庭は後回しになってしまいます。家の中は変化しても庭はそのまま…など、本来であればライフスタイルや時代に合わせて庭を変えていくことが理想的だと感じます。


そういった意味でも、造園家としてはお庭を手掛けるに当たって手入れの大変さを説明し’出来ること・出来ないこと’をお伝えするようにしております。住まわれる方がきちんと繋がることの出来る庭、興味を持って何か出来る庭であることが大切です。」