【代表の想い】vol.6 [ウェルコム北側石積み・北側西側植栽]


皆様こんにちは。清水園でございます。

本日お話させていただきますのは、代表が初めて手掛けた石積みの現場・東北福祉大学ウェルコム21の「城積み(野面積み)」に続く、その「北側石積み・北側西側植栽」についてでございます。


「当初取り組んでいた現場の作業中に、建築物の裏側(北側)も取り組むこととなりました。北側の駐車場と西側の駐車場との高低差が約4mあり、隣の施設’せんだんの丘(老人ホーム)’と施設を行き来するためのスロープ通路を設置する、といった内容でした。」


前回、代表にとって初めての石積み・階段設計との流れでございましたが…そう、スロープの設置についても代表は初めて取り組んだとのこと。

「数奇なめぐり合わせだと感じます…とはいえ、’ 出来ない・やったことない’と言うことはご法度ですから、全力で取り組ませて頂きました。」


この施設内には、およそ20mのケヤキをはじめ約17m・6トンのアメリカトドマツなど、象徴的な大木が全部で6本植えられています。

「東北福祉大学側で決定し、購入された大木です。施設内の目印となり、鑑賞の観点からは華やかなのですが…植えるとなればやはり大変なものです。」


そう、木は石と違い’生き物’…クレーンを使用し吊り上げる際に、失敗して皮が剥けてしまうとその木は植栽できても不良品になってしまいます。「石はどれだけ大きくても壊れることはありませんが、やはり大きな木・高い木はリスクを伴います。できれば植えたくない…というのが本音ではありましたが、ここでもまたプレッシャーと戦う日々でした。」


代表がそんなプレッシャーの中で仕事に取り組んでいたとは感じられないほど、植栽後の現場は樹々で穏やかに彩られています。

「スロープを造るとなると高低差から崖になる部分が出てきてしまうので、それを防ぐのと同時に散歩や外の景色が四季の移り変わりを楽しめるように植栽を施しました。

落葉樹をメインに新緑から、夏期には木陰になるよう、また冬になると下の建物に日が差さなくなり、暗くなるため常緑樹は高木にならない樹木を選択し植栽しました。一部分折り返し地点等石積みが2m程度の高低差がある場所が出てくるため、踊り場をなるべく広く、植栽のボリュームも多めに植栽してあります。

樹木が大きく育ってくると木々のトンネルが形成され、庭でありながらも森林浴している気分に少しでもなってもらえたらと思い、植栽しました。」


我々は日頃、完成した建物や環境に触れることがほとんどで、その現場や作り手の声に触れることはほとんどないように思います。

とはいえ、やはり’想い’を込め作られたものには、その’想い’が宿るように感じます。代表の温かな想いが樹々のぬくもりを通して、施設を使用する人々にも伝わっている事でしょう。


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石積み・階段設計・スロープ造り…代表にとって様々な初の取り組みが、展開されてきた現場でのお話し。

少々前後してしまいますが、石積みについて改めてお話し致しましょう。


代表が現在得意とする’野面積み’、当然の事ながら’石を積んでいく作業’ですのでそれには加工が伴います。

「基本的に、下の石の形にあっていないと石を積むことは出来ません。合う石を見つける必要もございますが、適応するように加工するのも石積みの技術です。また、’見える部分はなるべく加工しない’というのが石積みのセオリー。見えるところにある石というのは数ある中から選ばれた石…いわゆるエリートで、この現場では階段の角に使用されている’要石’が特筆すべき石ですね。曲がり角に使用しますので、この石の角度で入り口の角度が決まります。」


以前のお話しの中で、’造園業には設計図を用いないことが多い’という事について触れましたが、こういった石の組み合わせ一つとってしても、必然の偶然が重なる現場…臨機応変な対応を求められます。

「同じ石でも、一度解体して積み直すと同じ石積みにはなりません。全てが出会い帳場で、同じものは出来ない…難しくもあり面白い点ですね。今回きっかけとなった初代の石積みを一部解体し積み直す…といった現場では、解体した時の責任と解体した後の責任も伴っていました。’解体前より良くなければならない’…その前提は必ず求められることですので。」


代表曰く、職人の経験年数はその質とは比例しない…との事。その人の素質・技術・経験値、例え経験年数が少なかったとしても、本人がどういった姿勢で現場に取り組んできたかがその人を作り上げる、と語ります。


「私自身は、とんでもないプレッシャーの中で努力・戦いはずっとやってきた自負があります。今回お話させていただいたのは、私にとって最も悪条件が揃った中で、戦い続けなければならなかった現場です。ですが、この現場がなければ今の私はありませんし…逆に今のタイミングで同じ仕事が来た場合どうなんだろうと、いつも思い返す日がたまにありますが…出来るかどうかは正直分かりません。仕事も人も、あらゆるご縁は、必要なタイミングで巡ってくるように感じます。」


人生のターニングポイントは、その人にとって適切なタイミングで訪れるとともに、時にその好機はとんでもない悪条件を背負って我々を試すのかもしれません。ですが、そこを乗り越える選択をするからこそ、我々は悪条件を好機に変えることの出来る力を手にするように感じます。


代表からお話しを伺うたび、造園のお仕事は特に’予定調和’では成り立たない現場である思うと同時に、それだけ職人の腕や姿勢が試される職業でもある事に気付かされます。


今後も清水園では、出来上がった現場からだけでは見ることの出来ない造園業の奥行きを、皆様にお届けできたらと思っております。ぜひ楽しみにお待ちいただけますと幸いです。

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