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【代表の想い】vol.79[SDGs]


皆様こんにちは。清水園でございます。

さて、本日お伝えして参りますのは弊社の「SDGs」の取り組みについて。昨今世界・全国の企業が精力的に行っている取り組みでございますが、自然のものを扱う「造園業」において、やはりSDGsは見逃せない取り組みの一つ。


また、自然へのアプローチのみならず人々がいかに働きやすく、また生きやすい環境を整えていくか…ということに関しましても、清水園では積極的に向き合っております。


弊社がSDGsにおいて掲げる3大目標が「人材育成・庭造り・街造り」でございます。それぞれの項目につきまして、具体例をお伝えして参りたい所存です。


はじめに「人材育成」。清水園では次世代・後世の育成において様々な取り組みを行っております。


「造園業界の中でも、弊社では手掛けることの出来る特殊な技術が多いと自負しております。特に、重量物の運搬は得意な項目の一つ。当コラムでも時々ご紹介しております、チェーンブロックを使用した景石の移動や重量物の移動・運搬。また、庭石の設置方法など社員には詳細に手ほどきを行っております。」


庭石の設置に関しまして、自然石を使用した飛石の設置を指導しているお写真をお見せいただきました。飛石を設置する際は乾いた土を突き固めて設置するのが主流との事。ですが、飛石のサイズが大きいと棒で突き固める事の出来なかった箇所が空洞となり、石の下に残ってしまうそうです。


「写真では、水と土を混ぜ泥状にしたものを石の下に流し込んでいる様子です。そうすることで、空洞を無くし長期的に見て石がガタついたり動くのを防ぐ事が出来るのです。」


こういった現場の他、数をこなして出来るようになる内容というのもあるそうで。


「庭を解体した際に出てきた巨大な石の運搬などは、チルホールとチェーンブロックを併用して行います。写真ではソリ引き方法を指導していますね。少しでも傾いてしまうと石がソリから落ちて倒れてしまいますから、どうやったら危険ではないか…実践を通して覚えなければなりません。恐怖心との戦いですが、こちらとしてもいかに本人に怪我や事故をさせず経験を積ませるか、毎回緊張感との戦いです。まさに数をこなしてようやく経験値・精神面共に成長できる内容ではございますが、こちらも根気強く社員の育成を行っている次第です。」


弊社の掲げる二つ目の目標が「庭造り」。こちらは人材育成とも重なる部分がございますが、お客様に寄り添った庭造りを通して、伝統技術を継承し自然の持つ素晴らしさを伝えていく…といった内容です。


例えば、竹垣の製作。今では人工竹を使用した垣根が主流となってきておりますが、天然竹を使用した垣根造りも清水園では手がけております。


「予算や現場に応じて人工竹を使うこともございますが…弊社のお客様は‘侘び寂び’を重んぜられる方も多く、‘天然竹で’と承ることも多くございます。その場合はもみ殻を使用して竹を磨くところから社員に指導致します。今ではもみ殻さえ手に入れることも難しい時代ですが、やはりここでやり方を知っているのと知らないのとでは、手掛ける事の出来る現場の数や質が全く変わってくるのです。」


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二つ目に掲げている目標「庭造り」につきましては、伝統技術の継承といった点で‘ソテツ藁巻き’や‘雪吊り・冬囲い’や‘門松’といった季節のものの技術も社員に指導しております。


「ソテツという植物自体は、そもそも北限が埼玉・静岡県あたりまでですので…宮城県で手掛けることは非常に稀かもしれません。一方で、そういった冬を彩る技術…門松・冬囲い・雪吊りといったものに関しては、今後廃れないように継承していかねばならないと私自身も自負しております。」


代表曰く「冬囲いなどの藁仕事は作った事のない会社が8〜9割だと思う。」との事。公共事業を主に手がけられる企業様ですと、一年を通して草刈りや街路樹の剪定がほとんど…というところも多いようです。


「藁巻きをはじめ門松・冬囲い・雪吊りといった技術は、いわゆる‘藁’や‘縄’を扱う技術。手に入れることも難しくなってきている素材ですから、社員の育成にまで至らない…結果技術の継承が出来ない、といった状況になっているように思います。また、雪吊りなどは冬の間木の枝を守るといった実用的なものでもある一方で、冬の間葉が落ちてしまった庭を彩る…という美的景観を作るといった目的もあるのです。そういった部分に美しさを求めるのは職人のこだわりかと思いますので、やはり実用性以外の部分を求める…といった点では、継承も後回しになってしまいがちなのかもしれません。」


重量物の運搬のみならず、こういった伝統技術の継承に関しても清水園の得意とするところのようです。


さて、最後に三つ目に掲げている目標が「街造り」。人々が尊重し合い安心・快適に暮らす事のできる環境づくりを目指して参ります。


「我々の業態で一番身近な内容で申し上げると…やはり‘リサイクル’でしょうか。資源はなるべくゴミにせず資源として再利用するように心がけております。例えば、庭木を剪定し薪にならなかった細かな枝などは、ウッドチッパーを使用し裁断して参ります。これらで出来たチップは、畑に敷く資材として再利用しゴミの減量化に繋げております。将来的には、サクラの枝などもチップにし燻製で使用される方へ向け販売する事も検討しております。」


また、清水園ではかねてから‘障がい者支援’にも力を入れております。就労支援施設B型「杜の工房」と提携し、利用者の方に業務に参加してもらうなど、様々な立場・状況の方が有意義に働くことの出来る環境づくりを目指しています。


「5〜10月は草取り、11〜3月は側溝掃除や薪割りといった内容をお願いしております。皆さん非常に能力が高く積極的に取り組んでくださるので、やり始めるとあっという間に作業を終えられる事がほとんどです。また、薪割りに関しては最後の薪を積む作業にも慣れてこられて大変心強い限りです。こういった作業の積み重ねの繰り返しで、利用者の方にとっての自信や次への挑戦の意欲に繋がればと思っております。」


清水園ではこのように「人材育成・庭造り・街造り」を通して持続可能な社会の実現に努めて参る所存です。


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