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【代表の想い】vol.81[第40回造園感謝祭]


皆様こんにちは。清水園でございます。

本日お伝えして参りますのは、平成28年に開催された伊勢神宮での「第40回造園感謝祭」について。4泊5日の充実した滞在となったようです。


「私が参加した10回目の造園感謝祭となりました。気づけば10回も参加していたのか…と思うと非常に感慨深いものがございますね。伊勢神宮自体もその間、古かったものが新しくなりまたそれが新しくなる…といった遍歴を共に辿っております。」

代表曰く、39回目の際には式年遷宮(20年に一度、社殿と神宝を新調して大御神にお遷り願う神事)の関係上、新旧の建物が揃って建っていたとの事。永く参加しているからこそ、そのような貴重な機会にも立ち会う事ができたのかもしれません。


「平成23年に植えたセンダイシダレザクラも元気に成長していて、前に立つと当時の様子が思い出されました。外宮の奉仕作業では、私が兼ねてから剪定を担当していた‘守屋のマツ’の記念すべき10回目の剪定にもなりました。次の日はお天気も良く、当番県である北陸ブロックのメンバーがアカマツを奉納されました。


富山をはじめ北陸の方達の着た白い服を見ていると…昔担いでいる最中に右の肩が痛くて重たかったな…などとやはり色々な事が思い出されました。第30回の際に奉納したアカマツも300kg近くございましたので、肘が橋の欄干にぶつかりそうで重たくおっかなかったな…ということを今でも鮮明に覚えております。」


献木の際に持つ棒は全て角材…角材だけで100kg、奉納する木は150〜200kgもの重さですので、大人16人で担いだとしても相当な重さだということがわかります。

「庭を作る事自体機械化が進みましたが…機械の無かった時分、昔の人達は転がしたり担いだりということが非常に多かったのですよね。ですので、今の人たちは‘肩が弱い’と言われます。担いで物を運ぶといった事がございませんから、鎖骨あたりの痛みに耐えられないのです。」

確かに…現在何かを担ぐという動作は非常に少なくなったように感じます。代表曰く「痛みは慣れ。何回も行っていると格闘技のように特定の部位にタコが出来るなど人間も進化・適応していくのです。」との事。


「北陸ブロックの方達が奉納・植え付けを行う中、我々含め作業を行わない人達は御垣内参拝の後、自由行動。私は伊勢神宮で愛してやまない‘リーゼント石積み’…そそり立つ角を強調するような置き方、推計15トンはある遊び心満載の石積みとの再会を果たした後、大阪・京都へ移動し様々な寺院やお庭を散策しました。


宮城と関西では、やはり風土が全く異なるのが印象的です。自然石で景石を使うのは同じですが、石で土留を行う際、関東や関西はお金のかかる野面積みが多い印象です。予算や財力を考えるとそのような傾向が見られますが、京都などは大なり小なり必ずお庭がありますし、行政の方針上景観が統一されているのはとても美しいと感じます。庭をちゃんと作る文化があるというのは素晴らしい事です。」


宮城県では、土地が広いから庭があるか…というとそうでもなく、新しく家を建て駐車場を作って精一杯…というお家も多いそう。‘これからは新しい庭をどのように作っていくのか’という問題意識を、改めて感じた滞在ともなったようです。


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